記憶関連用語

2016年7月14日

・エビングハウスの忘却曲線
約100年前にドイツの心理学者エビングハウスが発見した現象。
10個の単語を覚えた場合に、どのくらいのスピードで忘れていくかを調べた結果、以下のことが判明した。

1.最初の4時間で半数近くの単語を忘れる。
2.その後少しずつ忘れていき、24時間後には3,4個しか覚えていない。
3.さらに24時間後、2,3個覚えている。

ただ、3回復習すれば、4時間後なら8,9個、
48時間後でも半分の単語を覚えているという。
これは復習によって記憶が強化されたという証である。

一度覚えただけでは思い出しづらい状態であっても
復習することにより思い出しやすくなるということ。

また、復習にはベストなタイミングがある。
脳神経科学研究者である池谷裕二氏の著書『海馬-脳は疲れない』(新潮文庫)によると、
「1ヶ月以内に復習しなければ効果がない」
「学習した翌日に1回目、1週間後に2回目、その2週間後に3回目、さらにその1ヶ月後に4回目と、2ヶ月かけて4回の復習をする」というのだ。
繰り返し復習することで、脳にこれは大事な情報だと認識させれば海馬から情報が捨てられづらくなるということである。

・ヨストの法則。
ドイツの心理学者アドルフ・ヨストが1897年に提唱したもので、
1日10時間勉強するよりも、1時間ずつを10日間にわけて勉強した方が覚えがよいという法則。
要は一夜漬けするより、普段から少しずつやった方が効果があるということ。

・記憶には、陳述と非陳述記憶がある。
陳述記憶には、エピソード記憶と、意味記憶がある。
エピソード記憶は個人的体験に由来した記憶。
意味記憶は知識や一般的な事実。
非陳述記憶は、手続き記憶や条件反射で、
手続き記憶とは、泳ぎ方や箸の使い方など、身体が覚えている記憶。

・意識と記憶の関係。
意識に関して、面白い実験がカリフォルニア工科大学でされている。

・被験者の前に二人の顔写真を出し、
「この顔をみてください、自分が好きだと意識した瞬間にボタンを押してください。」
と指示した。
被験者は出された顔を見て、どちらが好きかを考え、こちらが好きだと意識した瞬間に
ボタンを押すのです。
そうすると、ボタンを押して好きだと意識する数秒前に、脳の活動に変化が見られると同時に、
好きだと選んだ顔を長い時間見るなど、注意していたことが分かりました。
つまり、こちらが好きだという選択が意識に上る前に、もう既に判断が行われていることが明らかになったのです。
-中略-
「意識というのは超単位記憶ではないのか」。
今この瞬間に自分はこれが好きだと意識する、あるいは自分は今ここにいると意識するというのは、
実はその少し前の自分の状態を脳が記憶していて、それが意識に登ってくるのだとすれば、
超短期記憶を引き出しているのが意識ではないのか、そうであるならば、意識も記憶の問題に還元して攻めることができるかもしれません。
-「記録をコントロールする」井ノ口馨 岩波書店

であるならば、意識というのはただのフィードバックであり、思考するのは意識ではなく脳の他の部分ということにならないか?
それではそのフィードバックは何の為にあるのだろう。
もしくは、思考、命令を「意識」もすることが可能ではあるが、無意識がなしたことに対するフィードバックが単純にされているだけなのか。
ボタンの場合なら、判断しろという命令は意識がした。そのまま脳が判断した結果が単にフィードバックされ意識に上ったということか。