アンチエイジング

2016年8月15日

・サーチュイン遺伝子を活性化する

染色体の末端には、染色体を保護するテロメアという部分が伸びているが、細胞分裂を繰り返す度に、テロメアは短くなっていく。
そして、どんどん短くなりやがて細胞分裂は止まってしまう。
ゆえに、テロメアは命の回数券と言われている。
よって端的に言えば、老化というのはテロメアが短くなることなのである。

このサーチュイン遺伝子はそのテロメアが短くなる速度を遅らせることが出来るのだ。
また、サーチュイン遺伝子は認知症にも効果があることが確認されている。
さらに血管拡張作用があり、血管を柔軟にして血圧を下げる働きまであるのだ。

良いことばかりのサーチュイン遺伝子だが、普段は眠ってばかりいて、ちっとも働かない。
だが、空腹状態が続くことにより、活性化するのだ。

・LDLコレステロールはそれ自体は悪玉ではない
よくLDLコレステロールを悪玉と呼ぶが、実はLDLコレステロール自体が動脈硬化を引き起こすわけではない。
LDLコレステロールが酸化すると、酸化LDLという異物に変質する。
これを白血球のマクロファージという物が食べてくれるのだが、マクロファージはひたすら食べた結果、
泡沫細胞になりしまいには破裂して、血管の内側にへばりつき、血液の流れが悪くなって動脈硬化を引き起こしてしまう。

よって、LDLコレステロールが酸化されしなければ問題ないのである。

・抗酸化サプリメント

・α-リポ酸
これは、ほうれん草やブロッコリー、ジャガイモ、トマトなどの野菜の他にも動物の内臓にも含まれているビタミン様物質(ビタミンに似た作用を持ち、体内で合成される物質)で、抗酸化作用を持っている。
このα-リポ酸はクエン酸回路という糖の代謝回路を促進しダイエット効果があることでも注目されている。
ただし、空腹時に飲むと低血糖が懸念される。
また解毒作用もあり、硫黄が含まれている為、水銀や鉛といった有害金属と結合して体外に排出する働きがある。

・コエンザイムQ10
ユビキノンともいい、イワシや、サバ、肉類などに多く含まれているビタミン様物質。
エネルギーを作るのに必要な酵素のサポートをするとともに、エネルギー生成によって発生する活性酸素を分解する。
体内でつくられる物質だが、年齢とともに減少していく。
運動能力の向上や皮膚のシワの改善にも効果があるとされている。

・セレン
ミネラルの一種で活性酸素を分解するとともに、癌や脳梗塞などの予防にも有効とされていて、ビタミンEと一緒に摂取するとより効果的である。
マグロ、カツオ、ホタテ、ウニなどの魚介類に多く含まれているが、過剰摂取すると胃腸障害や脱毛、爪の変形などを引き起こす可能性がある。

・カテキン
癌予防効果で知られるが、優れた抗酸化作用も備えている。
カテキンは、いくつものポリフェノールの総称だが、もっとも抗酸化作用が強いのは緑茶に多く含まれるエピガロカテキンガレートと呼ばれる成分。
これはビタミンEの400倍の抗酸化パワーがあるとも言われている。

・β-カロテン
抗酸化作用とともに活性酸素による発癌を抑える効果があるとされている。
ただし、血中濃度が高い人には、投与することで逆に癌のリスクを上げる傾向にあるという報告もある。

・ビタミンC
代表的な抗酸化物質で、サプリメントとして最もポピュラーなもののひとつである。
肌の弾力や潤いを維持する美容効果もある。
コラーゲンの生成を助け、メラニン色素の沈着を防いで、肌をきれいにしたり、神経伝達物質の生成に関係して血圧を整えるなどの多くの作用がある。

・ビタミンD
乾燥きくらげや、干しシイタケなどに豊富なビタミンDの第一の働きは、カルシウムの吸収を進め、骨の形成をサポートしているところ。
したがって、カルシウムばかり摂っていてもビタミンDがなければ、丈夫な骨にはならない。

・ビタミンA
緑黄色野菜などに含まれるβ-カロテンは、吸収されるとビタミンAになる。
従って、サプリメントの成分表示にβ-カロテンと書かれているのはビタミンAのことである。
β-カロテンの働きとしては、肌の調子を整えたり、シミの防止など美容効果の他に、抗酸化作用による動脈硬化予防効果もある。
なお、ビタミンAは視覚機能を維持する働きも持っているため、これが不足すると明るい場所から暗い場所に移動したときに見えにくくなる症状を引き起こすことがある。

・ビタミンK
納豆やモロヘイヤ、抹茶などに豊富に含まれていて、ビタミンDと同じく骨を丈夫にするのが大きな役割である。
正確には骨の吸収抑制と骨形成促進の二つの働きを持っており、骨の代謝に欠かせないビタミンである。
納豆を食べていた65歳以上の人を調査したところ、食べない人に比べて骨粗鬆症による骨折が少ないことが判明している。
また、ビタミンKは出血した血液を固める重要な役割もしていて、その生成にビタミンKが必要であるプロトロンビンという物質が血液を固めるのである。
なので、ビタミンKが不足すると、出血したとき血がなかなか止まらなくなる。
逆に血栓の予防薬であるワルファリンという薬は、このビタミンKの作用を抑制して血液をサラサラにしている。

・ビタミンB
B1、B2、B6、ナイアシン、パンテトン酸、ビオチンは、主に糖や脂質、タンパク質のエネルギー代謝に欠かせない物である。
B12と葉酸は赤血球の合成を助ける働きをしている。
血液は鉄分を原料として作られるが、このB12と葉酸が不足していると不完全な赤血球しかできず、貧血をもたらす。

B1は中枢神経や末梢神経を正常に機能させる作用があり、そのため不足するとイライラするようになる。
B2、B6、ビオチン、ナイアシンは皮膚や粘膜の再生作用があることから、皮膚のトラブルや口内炎などの効果がある。
パンテトン酸は体内の抗体の合成を助ける働きがあり、免疫力を高めてくれる。

B6、B12、葉酸は亜鉛の力を借りながら、動脈硬化や心筋梗塞のリスクを高めるホモシステインを減らす効果がある。
ホモシステインはアミノ酸の一つで、脂質を酸化させる作用があり、それと関連して動脈硬化を促進すると言われている。
さらにホモシステインが多いと骨のコラーゲンが損なわれて骨折が増えるという研究報告がある。

・ビタミンE
ビタミンCが水溶性に対して、これは脂溶性である。
脂溶性ビタミンは肝臓などに蓄積されやすく過剰摂取は禁物だ。
マウスの実験レベルながら、ビタミンEの過剰摂取は骨密度が低下し、骨粗鬆症になりやすくなる可能性が指摘されている。
抗酸化作用の他に、膀胱がんの死亡率の低下やアルツハイマー病の進行を食い止める効果も報告されている。

・ミトコンドリア
1つの細胞の中に数十個から数百個、場合によっては数万個という膨大な数が入っていて、その大きさは直径およそ0.5マイクロメートルという。
これは生きていく上で欠かせないエネルギーを産生している役割を担っている。

しかしエネルギー生産にともなって活性酸素も作り出してしまう。
その上、老化したミトコンドリアはエネルギー生産量は減少して、活性酸素は大量に生み出してしまう。
ミトコンドリアを増やし、元気な状態に保つことが若さを維持するために非常に重要なのである。

ミトコンドリアは遥か昔、独立した細菌で、それが人体の細胞の中に入り込んで現在のような存在になったと考えられている。
それで、自分で酸素を使ってエネルギーをつくりだし、しかもその1つ1つにDNAを備えている。
このミトコンドリアDNAは酸化によって弱ると、ミトコンドリアは死んでしまう。

日本医科大学大学院の太田成男教授は、ミトコンドリアを増やす食材として、クロレラと、イカ・タコを挙げている。
クロレラは淡水性の緑藻だが、タンパク質が豊富で、抗ウイルスや抗がん、高血圧予防などの作用が認められていて、サプリメントとしても売られている。
太田教授が行った実験によると、酸化ストレスで弱ったマウスに六か月間クロレラを与えたところ、ミトコンドリアの増加が確認されている。

また、イカやタコは、これらに豊富に含まれているタウリンがミトコンドリアを増やすとされている。
タウリンはアミノ酸の一種で、肝臓機能の改善や血圧を下げる作用があり、栄養ドリンクにも多く含まれている。

一方で、運動によりミトコンドリアを増やすことも可能だという。

・心臓の耐用回数、心拍数は20億回と決まっている。
なぜこう決まっているかというと心臓は他の臓器と違い、細胞分裂をしない終末分裂細胞と呼ばれる部位だからである。
例えば胃や肝臓はちょっとした潰瘍や炎症なら細胞分裂して回復することができる。
しかし心臓は子供のときに細胞分裂が停止して、その後は細胞分裂をしないのである。
ちなみにゆっくり拍動する象はおよそ100歳まで生きるが、拍動が多いネズミは数年しか生きない。
これを人間に当てはめると、1分間に50回の拍動があるので、4年間で1億回だから平均寿命は80歳となる。

以上から、心拍数を上昇させる運動は危険ということがわかる。
有酸素運動とは言え、ジョギングなどは一概に健康に良いとは言えないのだ。
じゃあ運動出来ないではないかと言えば、そうでもなく歩くことが最も良い運動と言えるのである。
なぜなら歩くことで心拍数が上昇することはないからである。